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SatoYuki-Yuki Sato's Law Blog-

Partner, Attorney at Law admitted in Japan and New York. My areas of practice include M&A, corporate laws, investment funds as well as capital markets.

株式会社タムロンによる株式会社宏友興産の買収及び合併

株式会社タムロンタムロン)による株式会社宏友興産(宏友)の買収(https://www.tamron.co.jp/investors/pdf/2015/0227.pdf)及び合併(https://www.tamron.co.jp/investors/pdf/2015/0415.pdf)のプレスリリースがありました。

この事案で気になったのは、宏友は、タムロンの創業者一族の資産管理会社であり、タムロン株を5.56%保有している会社である点です。創業家の資産管理会社を買収するのも珍しいですが、当該資産管理会社の保有している資産がタムロン株のみということから、事実上宏友株=タムロン株とみなして、会社法第156条第1項、第160条及び第161条の趣旨を踏まえて、自社株取得の手続きに準じた形で手続きを進めている点がi印象的です(具体的には、定時株主総会で宏友の株式取得に関して承認決議を取得しております。)。しかも、創業家の議決権を除き過半数を取得することを前提に手続きを進めている点は、かなり一般株主を尊重している感じがします。

上場株式を保有する目的の資産管理会社という点では、KDDIジュピターテレコム株式会社(ジュピターテレコム)の株式を取得するにあたって、ジュピターテレコムの株式を保有するSPCの持分を取得する形で、ジュピターテレコムに間接的に出資しようとした事案において、ジュピターテレコムの株式を保有しているSPCの持分を取得することがTOBの潜脱になるのではないかという論点が発生した事案を思い出しますが、タムロンは資産管理会社株式と保有上場株式の関係という極めて微妙な問題に対して慎重な対応をした点評価できるのではないでしょうか。

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